CPUの選び方~主流メーカーのCPUの違いと用途~
記事が長くなってしまったので記事を2つにわけました!!
「無知から始めるPCの選び方」第6回は 前回の記事の冒頭で説明した"2つ(+1)のメーカーのCPUの種類"お話していこうと思います。
2021年現在、販売されているPCに搭載されている主なCPUはintelが販売しているCoreシリーズとAMDが販売しているRyzenシリーズが主流となっております。
また、(+1)と表記したのはMacBookなどに搭載されるM1というCPUなのですが、これはAppleが販売する商品のみに搭載されるCPUで、自作PCをする方にも向けたこの記事にはそぐわないと考えたため、今回は説明から割愛させていただこうと思い(+1)と表記させていただきました。
intel
現在intelが展開しているCPUのシリーズにはPentiam、Celeron、Core、Xeonの4つがありますが、
Pentiam、Celeronに関してはPCの処理速度を必要としない用途の方以外にはあまりおすすめできないため、今回は説明から割愛させていただきます。この2つを選ぶよりは、Coreシリーズのランクが低いものを選ぶのをおすすめします。
またXeonに関してはサーバーや3D系の重い作業、研究機関での計算作業向けに作られているほぼ完全に企業向けのモデルになっており、一般用途のPCパーツを紹介する本記事とは趣旨が合わないためこちらも説明を割愛いたします。
intelのCPUの型番の見方について
基本的にintelのCPUは下三桁が型番、それよりあとの4桁目、5桁目が世代数になります。
そのため”Core i5-11400”の場合、11世代の400番という型番になります。
家電量販店でよくあるのが古い世代のCPUをあたかも最新世代のように売られていることが多いですが、基本的には最新かその1〜2つ前までのCPUが搭載されたPCの購入をおすすめします
2021年8月現在、intelが販売しているCPUの最新世代は11世代となっております。
また、型番の末尾にF、K、KF、Hなどの記載があるモデルがあります。
- F:グラフィックス非搭載(別途グラフィックスカードを搭載する必要あり)、通常モデルより若干安い
- K:高性能モデル、オーバークロック対応(設定で限界突破ができる)
- KF:高性能、且つグラフィックス非搭載、高性能だけど少しだけKモデルより安い
- H:低諸費電力モデル、若干スペックは落ちるが、発熱が抑えられており、排熱が難しいノートPCなどに適したモデル
型番の大まかな見方がわかったところで、Coreシリーズのランク、価格、大まかな用途について説明いたします。
Core i3シリーズ
代表的なモデルはCore i3 10100 BOX
主に4コア8スレッドのものが多く、第7世代の最上位クラスCorei7とほぼ同等の性能となっております。
現在Corei3の11世代デスクトップ向けモデルはまだ発売されておらず、おすすめできる最新モデルは1つ前のこちらのモデルとなっております。
用途としましては、動画視聴から事務用途、プログラミングなど様々な用途での利用が快適にできるモデルとなっております。
また、別途グラフィックボードを積めば、そこそこ快適にゲームも楽しむことも可能です。
BOXというのはCPUクーラー同梱版のモデルにつく商品名で、発熱も少ないこのCPUには十分な性能のCPUクーラーになります。
Core i5シリーズ
代表的なモデルはCorei5 11400 BOX
6コア12スレッドのモデルで第8世代の最上位モデルCorei9とほぼ同等クラスのCPUとなっております。
こちらも性能に対しての発熱が非常に低くかなり扱いやすい上に、価格もそこまで高くないのでかなり多くの方におすすめできるモデルになります。
コア数が多いため、同時に複数のソフトを起動してもかなり快適に作業をすることができ、ミドルレンジのグラフィックボードと相性も良いため、ゲーム用途でもかなり快適に遊べるかと思います。
カジュアルにゲームを楽しみたい方にはかなりおすすめのモデルになっており、クリエイティブな作業についてもかなり快適に使えるCPUになっています。
このモデルまでは消費電力もかなり低く扱いやすいので、自作PCに挑戦したい方も扱いやすくおすすめです。
Core i7シリーズ
代表的なモデルはCore i7 11700 BOX
8コア16スレッドのかなり高性能なモデルで、このあたりからかなり高負荷な作業をする人や、ガッツリ配信やゲームをしていく人に向けた言わば”業務用”の色が強いモデルになります。
このあたりから消費電力も大きくなっていくため(スペック上i5と同じだが)、作業内容によってはCPUクーラーは備え付けのものではなく、別途性能が良いものを用意することをオススメします。
クリエイティブ作業からゲームまでかなり快適にできるので、PCの使用頻度が高い且つ負荷のかかる作業をたくさんする方にオススメします。
性能もが非常に高いため一度購入してしばらく買い換えずにそのまま現役で使い続けることも可能なので、この先買い替えをあまりしたくない方にもおすすめのCPUです。
Core i9シリーズ
代表的なモデルはCore i9 10900K BOX
Coreシリーズ最上位のモデル、最新の11世代のモデルはシングルスレッド性能(1人あたりの作業員さんのさばける仕事の速さ)が向上しておりますが、コア数が少なくなっており、大人数の作業員さんを必要とする処理性能が若干低下しており、価格も高いため今回は10世代モデルをオススメしております。
このクラスは正直ほぼ完全に業務用クラスになっており、一般家庭向けのCoreシリーズらしからぬモンスター級の仕様となっておりますが、消費電力もモンスター級の仕様のため、排熱には気を使って利用してください。
Corei7では満足できないリッチな人にはおすすめの逸品です。
AMD
現在AMDが展開しているモデルは大きく分けてAthlon、Ryzen、Ryzen Threadripperの3シリーズがあり、intelで例えるならAthlonがPentiamやCeleron、RyzenがCoreシリーズ、Ryzen ThreadripperがXeonだと認識していただけると幸いです。
今回はRyzenシリーズについて紹介していきます。
RyzenシリーズはCoreシリーズに比べて型番が非常にわかりにくいため、細かい説明は省きますが、大雑把に説明すると4桁目が世代数、下3桁が型番名になります。
無印モデルにはグラフィック機能がついておらず、末尾にGがついているモデルにはグラフィック機能がついていると覚えてください。
また、末尾にXがついているモデルは通常モデルの低消費電力版で扱いやすいモデルに仕上がっていることが多いです。
高性能なCPUを求める方は無印のものを選ぶことをオススメします。
Intelシリーズが事務作業やクリエイティブ作業に特化しているのに対し、Ryzenシリーズはゲーム性能に特化しております。かといって事務作業ができないかと言われればそんなことはなく、事務系の作業もほぼ問題なくこなすことが可能です。しかしながら、クリエイティブ作業においては、ソフトウェアとの相性問題が生まれる場合もあるため、クリエイティブ系の作業をする方は特別な理由がない限りはintelシリーズを選択することをオススメします。
グラフィックス機能を搭載していないモデルがほとんどなので、グラフィックカードはほぼ必須だと思ってください。
Ryzen 3シリーズ
代表的なモデルはRyzen 3 3300X BOX
2021年8月現在、Ryzen3の最新世代5000番代モデルは販売されていないため、前世代のこのモデルをチョイスしました。
立ち位置的にはCorei3とほぼ同じで、ライトゲーマー向けのCPUになっております。
価格も安く発熱も少ないため、初めての自作PCにはおすすめのCPUです。
Ryzen 5シリーズ
代表的なモデルはRyzen 5 5600X BOX
RyzenのミドルグレードのCPUで競合はCorei5ですが、コア数1つ当たりのスペックが非常に高く、性能的にはCorei7に匹敵するともいわれており、価格的にもi5とi7の中間に位置することから、ゲーマーならRyzen5の5000番台、クリエイターならi7の11世代とすみわけができております。
Ryzen 7シリーズ
代表的なモデルはRyzen 7 5800X BOX
こちらは、ゲーム向けのCPUにおいてほぼ最強クラスのCPUになっており、シングル・マルチスレッド性能が非常に高いモデルとなっておりますが、シングルスレッド性能はRyzen 5と比較してそこまで差がないため、マルチコア性能を必要としない方にはRyzen 5をおすすめします。
発熱も多いため、搭載するCPUの冷却には気を使うことをおすすめします。
Ryzen 9 5900X BOX
こちらはRyzenシリーズ最上位クラスのモデルになっており、これよりも上位のRyzen 9 5950Xというモデルと比べても、最上位クラスとしては求めやすい価格となっております。(5950Xはおおよそ9万円前後)
マルチスレッド性能を求めるリッチな方にはおすすめですが、もはやこのクラスは性能云々よりも所有欲を満たす為に購入する方のほうが多いような気がします。
PC系のオタ活がしたいリッチな方は購入を検討してもいいのではないかと思います。
いかがでしたでしょうか?
PCのCPUにもたくさんの種類があるため非常に迷ってしまうとは思いますが、こちらを参考にパソコンの購入を検討していただければ幸いです。
基本的にはそれぞれ5のつく型番をおすすめします!
自分の用途に合わせたPCを選んで快適なPCライフをお送りください!
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